もうすぐ春ですね。
つくしの子が恥ずかしげに顔を出し・・・
顔を出し・・・
つくしはどこっ!?
季節は春のはずなのに、つくしがどこにも見当たらない!
つくしが生えてくる時期っていつ頃なのでしょうか?
ここでは、つくしを見つけたいのに、どこにも見つからないという方のために、つくしが生える時期や、よく生える場所、そして、美味しいつくしの見分け方を紹介します。
つくしの生える季節 時期っていつ頃?
つくし(土筆)の生える季節は春。
それはわかっていますけど、まだ見かけなかったりすると、「つくしの季節ってまだなのかな? それとも、もう過ぎちゃった?」と気になってしまいます。
つくしが生えてくる時期っていつ頃なのでしょうか?
桜など同様に、つくしが生える時期にも地域差があるんですよ。
九州地方 | 3月中旬頃 |
関東以西の本州、四国 | 3月下旬~4月中旬頃 |
東北~北海道 | 5月上旬頃 |
他の植物と同じように、暖かくなるのが早い南のほうから先に生えてくるんですね。
あなたのお住まいの地域は、今はどの時期でしょうか?
季節が春になって、もうつくしを見かけてもいい時期なのに、どこにもないな~という場合は、つくしがよく生えている場所を見つけられていないだけなのかもしれません。
もう、つくしのシーズンをちょっと過ぎちゃってるかも・・・という地域にお住まいの方も、次の章で紹介する、つくしがよく生える場所を探してみて下さい。
つくしがよく生える場所はどういう所?
つくしがよく生える場所は、畑やたんぼのあぜ道、休耕になっている田畑、土手・河川敷、山道の脇、野原などです。
斜面になっている土手でしたら、南向きで日当たりのいい場所によく生えていますよ。
これらの場所で全然見つからないのでしたら、時期を少し過ぎてしまっているのかもしれません。
その場合は、例えば土手でしたら、北向きでちょっと日当たりの悪い場所に、まだつくしが残っているかもしれません。
または、日当たりのいい野原などでも、草が茂っていて日差しがさえぎられている下に、まだつくしがある可能性もあります。
つくしは同じ場所にまとまって生えていることが多いですから、つくしを一つ見つけられたら、その近くでもっと見つけられるかもしれませんよ。
また、つくしは来年も同じ場所に生えてきますから、つくしを見つけた場所を覚えておくといいですね。
つくしとスギナの関係とは? その正体は「地獄草」の異名を持つ厄介者!?
つくしについてネットで調べていると、スギナという名前が出てくると思います。
つくしの子がスギナなのかな? スギナの子がつくしだっけ? と、なんとなく知っている方も多いかもしれませんね。
(「つくし誰の子スギナの子♪」という歌もありましたね)
つくしとスギナは同じ根っこでつながっていて、春になると、まずはつくしが芽を出し、繁殖のために胞子をまいた後はすぐに枯れてしまいます。
その後に、つくしの脇から生えてくるのがスギナです。
スギナの子がつくしなのか、あるいは、つくしの子がスギナなのかというより、根っこはつながっている同じ植物で、つくしは繁殖のための器官なんですね。
例えるなら、つくしはスギナの花といったところです。
つくしは春の時期だけ生えてくるのに対して、スギナは秋まで生い茂ります。
しかも、地中奥深くまで根を張り、抜いても抜いてもまた生えてきます。
除草剤も全然効かず、畑に生えているものは農家泣かせの難防除雑草で、別名「地獄草」とまで呼ばれているんです。
つくしは見た目も可愛くて食べられるのに、スギナのほうはとんだ厄介者だったんですね。
ですので、「家の庭につくしが生えていたら素敵だな」と思って、つくしを根ごと持ち込んで植えるなんてことはしないほうが賢明です。
凶悪なスギナが庭で繁茂したら大変ですし、つくしが生えてくるには色々と条件があるようですから、庭では、スギナは育っても、つくしは生えないことも多々あります。
実際、私が以前住んでいた家の庭でも、スギナは生えてくるのに、つくしは一向に生えてこないということがありました。
つくしはここを見れば美味しい物を見分けられる!
つくしを摘んで帰って料理するのでしたら、美味しい物を選びましょう。
美味しいつくしの見分け方があるので、紹介しますね。
つくしは頭の部分が締まっているものを
つくしは、日にちが経つと頭の部分が開いて胞子を散らします。
頭が開いて胞子を飛ばしきってしまったつくしは、枯れる寸前です。
そういうつくしは、茎も痩せてしまっていて美味しくはないですから、頭の締まった物を選びましょう。
頭の部分が開いてしまっているつくし
袴と袴の間隔が狭いものを
袴(はかま)と袴の間隔が狭いつくしは、まだ成長過程にあるもので、味も美味しいです。
味のいいつくしを選ぶなら、袴にも注目しましょう。
ちなみに、袴というのは、つくしの葉っぱにあたるものです。
収穫したつくしの保存方法 冷凍保存も可能です
採ってきたつくしは、その日のうちか、遅くても次の日までには食べるようにしましょう。
調理するまでは、冷蔵庫に入れておいたほうがいいですよ。
茹でてアク抜きした後でしたら、冷蔵庫保存で3日ほど日持ちします。
アク抜きしてから水気をよく切ったものなら、ジップロックなどの袋に入れて、冷凍保存もできます。
つくしにはどんな栄養が含まれてるの?
茹でたつくし(100g)に含まれる栄養素は、おおむね次のようになっています。
カロリー | 33kcal |
タンパク質 | 3.4g |
脂質 | 0.1g |
炭水化物 | 6.7g |
食物繊維 | 6.7g |
ビタミンB2 | 0.1mg |
ビタミンB6 | 0.21mg |
ビタミンC | 15mg |
ビタミンE | 3.8mg |
ビタミンK | 17μg |
葉酸 | 74μg |
βカロテン | 1100μg |
ナイアシン | 1.1mg |
パントテン酸 | 0.48mg |
カリウム | 340mg |
カルシウム | 58mg |
マグネシウム | 26mg |
リン | 82mg |
ナトリウム | 4mg |
鉄分 | 1.1mg |
つくしには、特にβカロテンやビタミンEが多く含まれています。
βカロテンやビタミンEには抗酸化作用がありますので、老化防止・アンチエイジングに効果が期待できますね。
つくしの食べ過ぎに注意!
つくしには「アルカロイド」という成分が多く含まれます。
アルカロイドは薬にも使われる成分ですが、麻痺や幻覚を引き起こす作用もあります。
つくしに含まれるアルカロイドは微量ですから、普通に食べる分には問題ありませんが、食べ過ぎには気をつけましょう。
常軌を逸するほどの、山盛りのつくしを一度に食べる人はいないと思いますけどね。
まとめ
つくしは、九州でしたら3月中旬頃、関東以西でしたら3月下旬~4月中旬頃、東北・北海道でしたら5月上旬頃が生えてくる時期です。
畑やたんぼのあぜ道、休耕になっている田畑、土手・河川敷、山道の脇、野原などによく生えていますよ。
時期を過ぎてしまっているようでしたら、北向きの土手の斜面や、茂みの影など、ちょっと日当たりの良くない場所を探してみて下さい。
まだつくしが残っているかもしれません。