そうめんには、なぜか色付きの麺が混じってるんですよね。
あれって、なぜなんでしょうね?
子供の頃に、あれがすごく希少なものに見えて、兄弟と取り合った経験がある人もいるのでは?
実は、色付きそうめんの存在の裏には、ちょっと以外な由来があったのです。
そこには、そうめんとちょっと紛らわしい、ひやむぎの存在が絡んでいたんですね。
そうめんに色付き麺が混じってるのはなぜ??
そうめんの中には、何本かピンクとか緑の色付き麺が混じってますよね。
どういうわけだか、子供ってあれを欲しがりません?
幼児くらいの小さい子って、王冠とかキレイな石とか松ぼっくりとか、わけのわからない物を宝物のように集めたりしますからね。
色付きそうめんを見て、収集癖をくすぐられる気持ちもわからなくはありません。
と言いますか、私自身幼い頃には、そうめんの中に色つきのものを発見したときには、「何これ? 色ついてる!?」と、異常なテンションで喜んだような気がしなくもありません。
でも、小学校高学年になるころには、「え~、今日もまたそうめん~」と、夏休みのあいだ中、昼ごはんがほぼそうめんであることに不満をこぼしていたのは、はっきりと覚えています。
おかげで、トラウマ気味にそうめんは嫌いになったものです。
それはさておき、そうめんに色付きのものが混じっているのはなぜなのかです。
この由来って、ちょっとあっけないほどにしょうもない感じの物でした。
なぜ色付きが混じっているのかというと・・・
ひやむぎと見分けがつくように!
・・・だそうです。
なんじゃそりゃ!?
近代になって、製麺機でそうめんやひやむぎを作れるようになると、機械の刃を調整するだけで、同じ機械でそうめんもひやむぎも作れるようになったんですね。
そうなると、そうめんとひやむぎを取り違えたら大変だ、となったわけです。
それで、ひやむぎのほうにだけ色付きの麺を混ぜて、そうめんと区別がつくようにしたのだとか。
最初は、ひやむぎにだけ色付きのものが入っていたんですね。てっきり、そうめんの方が本家本元かと思ってました。
その後、色付きが入っていると子供が妙に喜ぶ、大人が見ても涼しげで好評だったということで、ひやむぎだけではなく、そうめんにも色付きの麺が入れられるようになったのです。
まあ、確かに、そうめんとひやむぎって似てますよね。
寺島進とデビット伊東くらいに似てると思います。
デビット伊東のほうに色付きの何かを混ぜておいてくれれば見分けもつきやすいでしょう。
ところで、そうめんとひやむぎの違いって何なのでしょうか?
そうめんとひやむぎの違いって何?
私はしばらくの間、寺島進のことをデビット伊東だと思っていました。
「へ~、ヒロミと一緒にお笑いやってたこの人、今役者やってるんだ~」って、すっかりだまされてましたよ。
(寺島進には別にだますつもりはないでしょうけど)
そうめんとひやむぎの違いはなんとなくわかっていた私でさえも引っかかったのですから、他にも勘違いしている人がいると思います。
そんなそうめんとひやむぎの違いですが、一つは、太さです。
まあ、そんなことだろうとは思っていましたけどね。
夏休みのあいだ中、ずっとひやむぎだったこともありましたし。
(ひやむぎもトラウマ気味に嫌いになりました)
それぞれの太さの定義は次のようになっています。
そうめん
製麺機:1.3mm未満
手延べ:1.7mm未満
ひやむぎ
製麺機:1.3mm以上、1.7mm未満
手延べ:1.7mm未満
ひやむぎの方が太いとは思っていましたが、太さに差がない場合、0.4mmしか違わないんですね。
手延べだと、最大の太さはどっちも同じですし。
これでは、色付きの物を混ぜて見分けやすくしたのもうなずけます。
そうめんとひやむぎの違いには、製法もあります。
そうめんは元々、塩を混ぜた小麦粉を手作業で伸ばしていました。
一方ひやむぎは、伸ばした生地を切って作っていたのだそうです。
麺類といえばうどんもありますが、そうめんとうどんの違いがわからない人はいませんか?
香川県民はそうめんばかり食べていると思いこんでいたらいけませんから、その辺りについても紹介しておきましょう。
(そんな人はいないか?)
そうめんとうどんの違いって何?
そうめんとうどんの違い、それは・・・
太さです!
(ですよね~)
うどんのほうが太いってことを知っていた人も多いと思いますが、実は、うどんの太さの定義は、製麺機、手延べともに、1.7mm以上となっています。
ですので、1.7mm弱の手延べそうめんと、1.7mmの極細うどんって、太さがほぼ同じってことになるんです。
うどんとそうめんって、バナナマン日村と高橋一生くらいに似て非なるものだとおもっていましたが、意外と似てるものだったんですね。
でも、製法の違いは歴然としています。
そうめんは元々手で伸ばして作っていましたが、うどんはひやむぎ同様、伸ばした生地を切って作っていました。
製法で比較すると、うどんは、そうめんよりもひやむぎに近いんです。
うどんとひやむぎというと、こんな面白エピソードもありましたよ。
うどんという名称は、「温飩(うんどん)」という言葉が変化してできたものです。
「温飩(うんどん)」が「饂飩(うどん)」になったんです。
つまり、うどんは温かい汁につけて食べるものだからですね。
一方ひやむぎは、漢字だと「冷麦」と書きます。
言うまでもなく、ひやむぎって冷やして食べるものですよね。
なんとなく、製法が同じの兄弟って感じです。
あとがき
そうめん、ひやむぎ、うどんの違いを見てきましたが、太さによる区別って、そんなに差がないんですね。
細いうどんと太いそうめんやひやむぎだと、見分けが付きにくそうです。
もう、全部そうめんってことにして、
・そうめん
・太そうめん(元ひやむぎ)
・極太そうめん(元うどん)
ってことにしてもいいのではないでしょうかと提案したいくらい、紛らわしいです。
でもそうなると、子供の頃、夏休みのあいだ昼ごはんがほぼ毎日そうめんだったトラウマがうどんにまで拡大してしまうので、やっぱりうどんはうどん、ひやむぎはひやむぎでいいです。
きつね極太そうめんとか、たぬき極太そうめんなんて物が出現しても変ですし。