最近よく耳にする謎の言葉「マジ卍」。
あれって一体、どういう意味なんでしょうか?
「マジまんじ~」
卍(まんじ)なんて通常の日常会話で出てくるような単語ではないですし、知らなかったら見当も付きませんよね。
ここでは、そんな謎の言葉「マジ卍」の意味と、いつからどのように使われるようになったのか、起源に迫ります。
マジ卍の意味って何?
女子高生などの若い子がよく使っている言葉「マジ卍」は、例えば、次のような会話で用いられます。
A「これヤバくない? 凄くね?」
B「マジ卍なんだけど~!」
文脈から察するに、「これ凄いよね」という友人の発言に同意を示す言葉ではないかと推測できますが、「マジ卍」とは、実際にはどのような意味なのでしょうか。
マジ卍には、主に、次のような意味で使用されます。
・本当に可愛い
・本当に楽しい
・本当に嬉しい
・本当に調子がいい
・本当に美味しい
・本当に不味い
もっぱら、好意的な感情が高まったときに用いられる若者言葉で、「やばい」に近い意味で使用されているようですね。
「マジ〇〇」という言葉に、「マジ」に音が似ている言葉「卍(まんじ)」を重ねることで、たかぶる感情や感覚を表現しているものと思われます。
ちなみに、「マジ」というのは、「本当に」「真剣」「本気」「正真正銘」などの意味がありますが、「マジ卍」での「マジ」は、「本当に」という意味で使われているのでしょう。
可愛いとか、美味しいとか、嬉しいとか、様々な場面で使われる言葉で、「マジ卍」は、意味も用法も実に曖昧です。
「マジ卍の意味って何?」という問の答えは、
「特に意味はありません。あえて言うなら、『最高!』とか、『やばい!』という意味になりますね」
という回答になるでしょう。
マジ卍の起源は?
この意味らしい意味のない謎の言葉「マジ卍」の起源って、一体何だったのでしょうか? こんな言葉が、いつから使われるようになったの?
「マジ」という言葉は、1980年代から存在した若者言葉ですが、「卍(まんじ)」は一体どこから出てきたのでしょうね。
実は、卍という言葉は、マジ卍が流行る前には、ヤンキー系の若者が使っていた言葉だったようです。
彼らは、「卍」という言葉を、例えば次のように使っていました。
「〇〇って卍じゃね?」
これは、「〇〇って調子に乗ってねえ?」という意味になります。
他にも「卍」は、「強いさま」を表現する言葉としても使われていたようです。
「〇〇マジ卍」(〇〇マジ強い)などですね。
「あいつ調子乗ってねえ?」とか「あいつ強い。やばい」という、どちらかと言うとネガティブな意味で用いられていた「卍」が、だんだんとヤンキー系以外の若者にも使用されるようになっていきました。
「マジ」と「卍」の語感が似ていて、「マジまんじ」という言葉の響きが面白いというのもあったのかもしれません。
嬉しい、楽しい、美味しいなどの感情や感覚を表現する言葉として、「マジ卍」は自由に使用されるようになったようです。
「マジ卍」が女子高生を中心とする若者に流行するきっかけとしては、大関れいかさんという女性が起源という説もありますね。
海 彼氏の前vs友達の前卍卍卍卍卍卍卍卍卍卍卍卍卍卍卍卍卍卍卍卍卍卍卍卍卍卍卍卍卍卍卍卍卍卍 https://t.co/Yda2RotmsB
— 大関れいか (@_reikaoozeki) 2015年8月26日
動画アプリのVINEで人気の人だそうですが、これをきっかけとして女子高生を中心として「卍」が流行ったとも言われています。
これが起源だとは断定できませんけどね。
大関れいかさんの動画が2015年で、
2016年に「卍」が女子高生流行語大賞に選ばれ、
2017年には「マジ卍」が広く使用されるに至る。
もう若くはない私が「マジ卍~」なんて言うことは絶対ないでしょうが、言葉って面白いですね。
卍の元々の意味はそもそも何?
「卍」っていうと、お寺の地図記号など、仏教の寺院を表す文字っていうイメージですよね。
この文字が、「マジ卍」なんていう、けったいな言葉に変質したというのは、よくよく考えると摩訶不思議です。
そもそも、「卍」という言葉の本来の意味は何なのでしょうか?
ブリタニカ国際大百科事典には、卍の意味について、次のように書かれています。
インドで吉祥のある人や物の象徴。めでたい趣意を表示する。ビシュヌ神の胸の旋毛に起源を発しているといわれるが,仏教では仏陀の胸,手足,頭髪に現れた吉祥の印の象徴,さらに仏心の印としても用いられる。また寺院の記号,紋章,標識としても用いられる。
卍って、お寺の記号の他にも、「めでたい」っていう意味があるんですね。
それなら、「マジ卍(本当にめでたい)」という言葉が、嬉しいとか楽しいという意味で使われていることにも納得です。
「マジ卍」が、「マジお寺」という意味にしか思えなくて、いまいちよく分からなかったのですが、合点がいったような気がします。
そんな深い意味のある言葉じゃないですけどね。
ちなみに、先程の卍の意味のところで出てきたビシュヌ神とは、ヒンドゥー教の主神の一人で、宇宙を維持する神様だそうです。
ブラフマー(梵天)が宇宙を創造し、ビシュヌが宇宙を維持し、シバが破壊するのだとか。
ビシュヌ神は、全宇宙をたったの3歩で歩ききったらしいですよ。
「ビシュヌ神、マジ卍!」
(マジ卍の、この使用法、合ってるんでしょうか・・・?)
まとめ
「マジ卍」は、可愛いとか、楽しいとか、嬉しいとかの感情や感覚を表現する言葉として用いられる言葉で、特に深い意味はありません。
しいて言えば、「やばい」に似た言葉ですね。