夜中に天井裏でドタドタ走り回ったり、壁の中でカリカリかじる音が聞こえてきたりと、ネズミが家に住み着いてしまったら困りものですよね。
うるさいだけではなく、菌の媒介による病気も心配ですが、電気ケーブルをネズミにかじられることによる火災にも注意しないといけません。
自分でネズミを退治しようとする場合、ゴキジェットやキンチョールなどのスプレー殺虫剤をかけることには効果があるのでしょうか?
自分でネズミを駆除する場合、どんな方法を取ればいいのでしょうか?
ねずみ駆除業者に頼む場合の料金の相場は?
ここでは、これらの情報についてまとめています。
ネズミにゴキジェットなどの殺虫剤は効果あるの?
チューチュードタドタとうるさいネズミが出たら、家にあるゴキジェットやキンチョールなどのスプレー殺虫剤をぶっかけてやりたいという気にもなりますよね。
ネズミを害虫のように叩いたり、網で捕まえたりなんてできませんから、殺虫剤を使うというのが手っ取り早い駆除対策のようにも思えるでしょう。
でも、残念ながら、ネズミに殺虫剤って全然効果がないんですよ。
ゴキジェットでもキンチョールでも、どれもネズミには効き目はありません。
殺虫剤というのは、文字通り害虫を退治することを想定して作られているもので、ピレスロイド系の成分が使われています。
ピレスロイドというのは、虫に効果を発揮する神経毒で、ネズミなどの哺乳類には効き目がありません。
(ピレスロイド系殺虫剤は、虫以外にも爬虫類や両生類、魚類にも毒になりますから、それらのペットを飼っているなら気をつけてください)
もしゴキジェットやキンチョールなどの殺虫剤がネズミに効いたら、同じ哺乳類である人間にも猛毒ということになってしまいます。
ただ、哺乳類でも、ハムスターのような小さな動物に殺虫剤を吸わせるのはあまりよくないと言われています。
人間の場合も、スプレー殺虫剤を使ったあとは部屋の換気をよくするようにと注意書きに書かれていますよね。
ですから、ネズミにスプレー殺虫剤をかけても、せいぜい、体に悪いんじゃないかな? という程度の影響しかなさそうですね。
少なくとも、ゴキジェットなどをネズミにブシューッとぶっかけてやったらバタバタ倒れるということはありません。
脅かして追い払う程度の意味しかありませんから、ネズミの駆除・退治は別の方法を考えましょう。
ネズミを自分で駆除する方法は?
スプレー殺虫剤がダメとなると、自分でネズミを駆除するにはどんな方法があるんだろうか? ということになりますね。
ねずみ駆除業者に頼むとなると結構な出費になりそうですから、できれば自分でなんとかしたいでしょう。
自分でできるネズミの駆除方法は、あるにはあるんですが、一筋縄ではいかず、かなり根気のいる作業になることは覚悟しておいてください。
では、その駆除方法を紹介しますね。
ネズミは夜行性ですので、昼間に作業をしたほうがいいですよ。
また、噛まれる危険がありますし、ウイルス感染の恐れもありますから、軍手やマスク、ゴーグルを着用して作業しましょう。
ネズミのすみかを発見する
家の中に入り込んで住み着くネズミには、ハツカネズミ、クマネズミ、ドブネズミがいます。
この中で、家の中でもっともよく見られるのはクマネズミですね。
天井裏でバタバタ走り回っているのは、大抵がクマネズミです。
天井裏に上がるための点検口があるなら、そこから覗いてみてください。
天井以外ですと、畳の下や壁の中かもしれません。
畳の下にはあちこちに隙間がありますので、ネズミに巣を作られることも多いんですよ。
壁の中に巣があるかどうかは壁を壊さないとわからないので、自分で調べるのは難しいです。
天井裏や床下などにネズミの糞らしきものがないか調べてください。
ネズミの巣は、紙切れ、ビニールの切れ端、わらなどで作られています。
こうした物が一箇所に集まっていたら、それがネズミの巣です。
ネズミの巣を発見したら、それは撤去してしまいましょう。
ネズミの糞は掃除せずにそのままにしておきます。
ネズミを駆除するための罠をしかける
ネズミのすみかを見つけたら、ネズミを駆除する罠をしかけることになるのですが、それはネズミの生活範囲、行動圏内に置く必要があります。
最初にネズミのすみかを探す必要があるのはそのためです。
ネズミを駆除するための罠は、毒エサ(殺鼠剤)と粘着シートを使います。
まずはネズミの巣と通り道のまわりに毒エサをしかけましょう。
そして、その延長線上に粘着シートを設置します。
使用する毒エサは、デスモアなどの市販の物で構いません。
エサの近くに粘着シートをしかけるのは、ネズミが離れた場所で死んでしまったら厄介だからです。
どこか奥の方で毒エサを食べたネズミが死んでしまうと、悪臭の原因になるだけではなく、ウジがわいたり、病原菌の発生源になってしまいます。
毒エサや粘着シートは、できる限り壁や建材に沿って置くようにしましょう。
ネズミには、ヒゲであたりを探りながら、壁などに沿って歩く習性があるからです。
こうしたしかけは、家の中の怪しい場所全てに配置するようにしてください。
手間を惜しんだりケチったりして、限られた場所にしか仕掛けなかったら、十分な効果が期待できません。
しかけを設置したら、1週間はそのままにしておきます。
気になるでしょうけど、時々覗いてみるのはダメですからね。
ネズミは警戒心がとても強い生き物なので、ちょくちょく様子を見に行っていては、しかけに寄り付かなくなってしまいます。
でも、ネズミが罠にかかったらしき鳴き声や物音などがしたら、確認しても構いません。
駆除しかけの撤去
1週間後にしかけを確認して、もしネズミがかかっていたら、粘着シートごと処分してしまいましょう。
粘着シートも毒エサも片付けます。
ネズミがかかっていなかったら、そのままにして駆除対策を続行します。最低でも1ヶ月は続ける必要があります。
片付ける場合、きれいに掃除をして、アルコールで消毒もするといいですね。
その後ネズミの気配がしなくなったら、駆除対策は成功ということになります。
また出てきたら、もう一度しかけを設置しましょう。
ネズミの侵入経路をふさぐ
これが一番需要なのですが、家の中にネズミがいるということは、ネズミが入り込む入り口がどこかにあるということです。
侵入経路をふさいでおかないと、ネズミを駆除できたとしても、また別のネズミが入り込んできてしまいます。
ネズミを駆除した後は、しっかり調べて、ネズミの侵入経路をふさいでおきましょう。
ねずみ駆除を業者に依頼した場合の相場はいくら位?
前の章で紹介したように、ネズミの駆除を自分でする方法というのはかなり面倒で根気がいります。
自分だけでネズミを完全に駆除するのは、とても厳しいですね。
いたちごっこになってしまって、いつまでもネズミを根絶できないという事になったりもしますから、早めに専門の駆除業者に頼んでしまったほうがいいでしょう。
早期に駆除すれば出費も抑えられますので、一度業者に見積もりを頼んでみてはいかがでしょうか。
専門のねずみ駆除業者に頼んだ場合の相場ですが、安ければ数万円、かかってしまうと20~30万円くらいですね。
ケチって手遅れになってしまうと、柱がネズミの糞尿で腐ったりして、かえって高くつく場合もあります。
業者に頼むのでしたら、次のことを事前に確認しておくといいでしょう。
・駆除期間は何日くらいを想定しているのか
・早めに駆除できた場合、返金してもらえるのか
・最初の想定よりも長期間になる場合、追加金の必要はないのか
・ネズミがトラップを避けてしまう、学習経験の豊富なスーパーラットで、結局駆除できなかったら返金してもらえるのか
・駆除期間中、家族の生活習慣は従来どおりでもいいのか
・駆除の効果を家人の生活習慣のせいにされることはないのか
まとめ
ゴキジェットやキンチョールのようなスプレー殺虫剤は、ネズミに対して効果はありません。
自分で駆除する方法もありますが、ネズミのすみかを見つけ、毒エサや粘着シートをしかけるという根気のいる作業が必要です。
面倒で自分でできそうになかったら、専門のねずみ駆除業者に一度見積もってもらったほうがいいでしょう。
手遅れになってしまうと、ネズミの糞尿で柱が腐ったりして、かえって高くつく場合もありますよ。
業者に依頼した場合の料金の相場は、安ければ数万円、高いと20~30万円くらいです。