疲れやすさに悩んでいる方も多いのではないでしょうか。
疲労回復というと、食べ物で解決しようと考えることもしばしばですが、疲れの回復に効果の期待できる栄養素の一つがビタミンCです。
と言いますか、これを逆に言うと、ビタミンCが不足しているから疲れやすくなってしまうんですね。
果たしてそれはどうしてなんでしょうか?
今回は、ビタミンC不足が疲れやすさの原因になってしまう理由と、ビタミンCが不足してしまうわけ、ビタミンCの不足が招く病気について紹介しますね。
ビタミンC不足は疲れやすさの原因になるの?
ビタミンCの不足は疲れやすさの原因になるのでしょうか?
その前に、そもそも疲れの原因は何なのでしょうか? まずはそこから見てみましょう。
体が疲れている時や、体を酷使したわけではないのに疲労感にさいなまれている時というのは、体の中で活性酸素が大量に発生しているのです。
活性酸素というのは、体のサビを作ると言われている物で、活性酸素が増えると細胞がダメージを受けて、体の機能を低下させてしまいます。
それが疲労感、疲れやすさの原因になっているんですね。
活性酸素は、体を酷使して疲れた時だけではなく、ストレスを受けた時もたくさん発生してしまうので、疲れるほど動きまわったわけでもないのに、どうしてこんなに疲労感があるんだろう……ということにもなってしまうというわけです。
ビタミンCには、この活性酸素を減らす効果があります。だから、ビタミンCには疲労回復の効果があるんです。
ビタミンCには、活性酸素を減らす効果だけではなく、血流をよくする働きもある上、疲労回復に効果のある他の栄養素の吸収率をアップさせる効果もあります。
ビタミンCは、他のビタミンやミネラルの吸収率を2倍から3倍にも高めてくれるんですよ。
このビタミンC、ビタミンB群と一緒にとることで効果が更にアップします。
のり、枝豆、うなぎ、豚肉などにはビタミンB1が豊富に含まれていますので、こういった食材とビタミンCを一緒にとることで、更なる疲労回復効果が期待できますね。
また、ビタミンCだけではなく、ビタミンAやビタミンEも高い抗酸化作用を持っているので、これらも一緒にとることで疲労回復効果が非常に高まります。
ビタミンAとCとEを合わせて、ビタミンACE(エース)とも呼ばれています。この3つのビタミンは、疲れを回復させてくれるエースというわけなんですね。
ビタミンC単体でも疲れの回復に効果があって、更に、疲れの回復に効果のある他のビタミンやミネラルの吸収率を何倍にもアップしてくれるのですから、疲れやすさや疲労感に悩んでいる人にとって、ビタミンCは絶対にしっかりとりたい栄養素と言えます。
ビタミンCが不足してしまう原因は?
そもそもビタミンCって、どうして不足してしまうのでしょうか?
ビタミンCが不足してしまうのは、次の3つの原因が考えられます。
ちなみに、バランスの取れた食事をしっかりとっていないという原因は、当たり前すぎるので除外してまからね^^;
・野菜や果物のビタミンCが壊れてしまっている
バランスの取れた食事をしているはずなのに、なぜか疲れやすいという悩みを持っている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
ビタミンCというと、野菜や果物に多く含まれている事は有名ですから、それらの食材を意識してしっかり摂るようにしている人も多いですよね。
でも、ビタミンCって時間とともに失われてしまいやすいですから、野菜や果物はこまめに買って、できるだけ早く食べることが望ましいんです。
野菜や果物を買いだめしておいて、食べるときにはかなり時間が経ってしまっているってことはありませんか?
それだと、ビタミンCを十分に摂れなくなってしまっている場合があるんですね。
また、ビタミンCは加熱すると壊れてしまいます。ですから、生の野菜や果物から摂るようにしたほうがいいのです。
野菜をたくさん食べているのに疲れやすいという方は、野菜を炒めたりして食べることが多かったりしないでしょうか?
火を通すと野菜のかさが減ってたくさん食べられますけど、それだとビタミンCが壊れてしまうんですね。
ビタミンCを野菜からしっかり摂るためには、できるだけ生で食べましょう。
・ストレスが多い
ストレスによってもビタミンCは失われてしまいます。
なんと、びっくりしただけでもビタミンCを500mgも消費してしまうんだそうですよ。
何かとストレスの多い現代社会。ストレスに悩んでいる場合は、意識して多めにビタミンCをとる必要がありますね。
『ビタミンCはストレスに効果あるの?必要量と上手な取り方は?』
・タバコを吸っている
タバコを吸うと、1本につき約25mgのビタミンCを消費してしまいます。
タバコは色々と体によくないので、やめることが望ましいですが、無理でしたらビタミンCを努めて多めにとるようにしましょう。
ビタミンCが不足するとこんな病気に!
ビタミンCが不足してしまうと、疲れやすくなるだけではなく、こんな病気の原因にもなります。
・壊血病
毛細血管がもろくなって、怪我をしたわけでもないのに体のあちこちから出血してしまう病気です。
大航海時代には、長期の船旅中、野菜や果物を十分に食べられなかったせいで、多くの船乗りたちがこの病気にかかり命を落としたそうです。
当時、壊血病は海賊以上に怖れられたのだとか。
・免疫力の低下
ビタミンCには、白血球の働きを活性化する効果もあるので、ビタミンCが不足することで白血球の働きも鈍くなってしまい、免疫力が低下してしまうのです。
免疫力が低下すると、生活習慣病、成人病、がんのリスクが高まってしまいます。
ビタミンCが不足すると、他にもこんな症状が現れます。
・歯茎からの出血 歯が抜ける
・傷の治りが遅くなる
以上の症状は、3ヶ月から12ヶ月という長期にわたって、ビタミンCが相当不足しないと起こらないものですから、普通に食事をとっている限り、まず心配する必要はないでしょう。
ただ、病気とまではいかなくても、不足すると骨が弱くなったり、肌のハリがなくなったりしてしまいますから、ビタミンCはしっかり摂りたい栄養素ですね。
肌のハリというとコラーゲンが有名ですが、コラーゲンの生成にはビタミンCが深く関わっています。
コラーゲンだけではなく、骨を作るのにもビタミンCは重要な役割を果たしていますから、カルシウムだけでなく、ビタミンCもしっかり摂る必要があるんですね。
まとめ
疲れている時やストレスを受けた時は、体の中で活性酸素がたくさん発生して、細胞にダメージを与えます。
それが疲れの原因ですが、ビタミンCには、その活性酸素を減らす効果があります。
ビタミンCが不足してしまっていると、活性酸素を減らすことができないので、いつまでも疲れを引きずってしまうんですね。
疲れやすさに悩んでいる人、ストレスの多い人は、ビタミンCをしっかり摂りましょう。