2月3日の節分には、子供と一緒に豆まきをしたり、恵方の方角を向きながら、みんなで恵方巻きを食べようと考えているご家庭も多いかと思います。
でも、恵方巻きを夕食のご飯にするなら、それだけではちょっと寂しいし、足りないですよね。
節分の日は恵方巻き! って決まっているから、献立を考える手間が省けて楽なんですけどね。
恵方巻きのおかずには何がいいのでしょうか?
ここでは、子供向けの恵方巻きのおかずの提案と、豆まきと恵方巻き、どっちが先なのかについてまとめています。
恵方巻きのおかずを子供向けに作るなら何がいい?
太巻きのおかずは何がいいかなと考えたら、ほうれん草のおひたしとか、野菜のお惣菜、簡単な煮物、子供の喜びそうな唐揚げなどをプラスしたいところです。
でも、節分の恵方巻きなんですから、おかずも節分ならではの物にしてみてはいかがでしょうか。
節分に食べるものといえば、豆や恵方巻きが思い浮かぶでしょうけど、他にも節分に食べる行事食がいろいろあるんですよ。
節分の食べ物は、豆と恵方巻きを加えて全部で7つあります。
そのうち、豆と恵方巻きは皆さんご存知でしょうから、それ以外の5つを紹介しますね。
節分の食べ物とその由来
こんにゃく
食物繊維が豊富なこんにゃくは、昔から「胃のほうき」とか「お腹の砂下ろし」と呼ばれてきました。
体の中を綺麗にすることを目的として、冬至や節分といった節目の日に食べられてきた食べ物です。
けんちん汁
にんじん、大根、ごぼう、里芋、こんにゃく、豆腐などを具材にした汁物です。
けんちん汁は、鎌倉の建長寺の修行僧が作った「建長寺汁」が由来とも言われ、昔はお祝いの席でのごちそうでした。
こんにゃくを恵方巻きのおかずにするなら、けんちん汁に入れるのもいいですね。
恵方巻きを一本丸ごと食べきった後は飲み物が欲しくなるでしょうから、こうした汁物も美味しいと思いますよ。
野菜が多いですけど、けんちん汁でしたら子供も美味しく食べられるのではないでしょうか。
いわし
関西を中心に、節分には焼いたいわしの頭を柊(ひいらぎ)の枝に刺したものを戸口にかけておく風習があります。
鬼はイワシを焼いた時に出る臭いが嫌いで、葉っぱのトゲに目を突かれたことがあることから、柊も苦手であるとされるのが、この風習の由来です。
いわしは飾るだけではなく、節分に食べる食材の一つでもあります。
いわしは傷みやすいことから、弱さや病の象徴とされてきました。
いわしを漢字で書くと魚偏に弱いで「鰯」と書くのもそのためです。
そのいわしを食べてしまうことで、弱さや病も消してしまい、一年の健康を願ったというのが、節分にいわしを食べる由来とも言われています。
そば
昔は立春が1年の始まりとされていたので、立春の前日の節分が大晦日のような日でした。
なので、昔の人は節分の日に年越しそばとして、おそばを食べていたんですね。
当時は、12月31日の大晦日に食べるおそばのほうを「晦日そば」と呼んでいたそうです。
年越しそばを食べる由来については諸説あります。
・そばは細くてすぐ切れるので、災難も断ち切れると考えたため
・昔、金箔の細工師は、散らばった金粉をそば粉にくっつけて拾い集めていたことから、それにあやかり金運を願うため
そばは、おかずというより主食ですけどね。
恵方巻きとおそばを両方一緒に食べるのはちょっと多いかもしれませんが、夜に家族そろって恵方巻きを食べるなら、外でのお昼ご飯はお蕎麦にするというのもいいのではないでしょうか。
くじら
山陰地方(鳥取、島根、山口北部あたり)の風習で、「大きなものを食べることで邪鬼を払えて縁起がいい」と考えたことがその由来です。
さすがに、現在ではくじらは手軽に食べられる食材ではありませんし、くじらを恵方巻きのおかずにするのはちょっと難しいかもしれませんね。
恵方巻きや豆を節分に食べる意味は?
ちなみに、豆や恵方巻きを節分に食べる由来や意味は、次のようなものです。
豆
火にくぐらせて邪気を払った福豆を歳の数だけ体に入れることで、健康と幸せを願ったのが、節分に豆を食べる由来です。
最近では、炒り大豆の代わりに落花生を豆まきに使う家庭も増えているようですね。
恵方巻き
巻き寿司は、「福を巻き込む」と言われる縁起のいい食べ物です。
それを節分に食べるようになった由来は、江戸時代末期に大阪船場で始まった商売繁盛の祈願とも言われていますが、定かではありません。
節分に恵方巻きを食べる風習は一旦廃れていましたが、1970年代に大阪海苔問屋協同組合が道頓堀で再開して復活。
90年代~2000年代初頭に全国のコンビニやスーパーでも恵方巻きが売られるようになって、関西以外の人にも知られるようになりました。
ということで、節分の食べ物は、
・けんちん汁
・いわし
・そば
・くじら
ということになります。
このうち、そばとくじらは、おかずとしてはちょっとふさわしくないので除外してもいいでしょう。
こんにゃくは、けんちん汁に入れればいいですね。
そうなると、恵方巻きのおかずは、けんちん汁といわしということになりますね!
節分の日の献立は、これでどうでしょうか?
いわし料理で子供向けのメニューなら何がいい?
恵方巻きのおかずをけんちん汁とイワシにするとして、けんちん汁はそのまま普通でいいと思います。
でも、いわしって、子供向けだとちょっと工夫がいりますよね。
伝統的には、節分のいわしは塩焼きにしていただきます。
とはいえ、まだ小さい子供ですと、小骨の多いイワシは食べにくくて苦手でしょう。
中には、小骨までバリバリ食べちゃう子もいますけどね。
いわしの蒲焼もたくさん骨が残るので、そのままでは小さい子供向けのメニューとしては不向きですね。
親がほぐしてあげるならそれでもいいのですが、お子さんが自分で食べるなら、骨のない、刺身用のイワシを使って調理するといいですよ。
もう、骨のある開きを買ってあるなら、ピンセット等で骨をしっかり取ってあげるといいでしょう。
節分に食べるイワシは、昔ながらの塩焼きにしないといけないということはありません。
ネットで調べてみても、節分用のいわし料理で子供向けのレシピもたくさん見つかります。
子供向けでしたら、いわしのハンバーグとか、いわしの唐揚げ、いわしのつみれなんかも良さそうです。
子供には、煮付けや煮物よりも、ハンバーグの様な洋風料理のほうが好みかもしれませんね。
小骨の多いイワシでも、圧力鍋を使って調理すれば、骨も柔らかくなって、小さい子供でも美味しく食べられるようになりますよ。
子供を魚嫌いにしないためには
子供が魚嫌いになってしまうのは、「生臭い」「皮が気持ち悪い」「骨が面倒くさい」というのが大きな理由です。
一度嫌いになってしまうと、なかなか魚を食べてくれなくなってしまいます。
魚の臭みを消すには、調理の際の下処理で、キッチンペーパーで魚の表面をよく拭き、水気をしっかり取るといいですよ。
イワシ類、サバ類、サンマなどの青魚は特に生臭いですから、網を敷いたバットの上に置き、表面に軽く塩をしてから冷蔵庫に15分ほど置いておきましょう。
そうすると、表面に水分が出てきますから、それをしっかり拭き取れば臭みも消えます。
お子さんが1歳以上でしたら、調理酒を使った魚料理も食べられます。
調理酒を使えば魚の臭みも取れますから、アルコールをしっかり飛ばすことに注意して、お料理に取り入れてみてください。
とはいえ、魚を料理するのも大変ですよね。
子供にたくさん魚を食べさせたいけど、ちょっと面倒・・・という日には、魚の加工食品や缶詰を上手く利用しましょう。
加工食品というと、かまぼこ、はんぺん、魚肉ソーセージなどがありますね。
サバの水煮を煮込み料理に使ったり、トマト煮込みに使うのもオススメ。
下処理も骨を取り除く手間もいらないので、とっても楽ですよ。
恵方巻きと豆まき どっちが先?
節分に豆まきをするだけではなく、恵方巻きも食べる場合、どっちが先とかあるのでしょうか?
これについては、特に決まりはありません。
節分の豆まきは昔から日本で行われてきた行事ですが、恵方巻きを食べるのは、つい最近広まった風習ですからね。
恵方巻きの起源は、江戸時代末期の大阪という説がありますが、その後廃れてしまい、1970年代に復活するまでは忘れられていたわけですし。
ですから、恵方巻きは、昼に食べようが、夜に食べようが、好きに食べても大丈夫です。
ただし、鬼は夜に来るものとされていますから、伝統にこだわるなら、豆まきは夜にやったほうがいいですね。
これについても、お寺などでは昼間に力士や有名人が節分の豆まきをしているわけですから、絶対にそうしないといけないということはありません。
なんとなく、豆まきで鬼を追い払ってから、恵方巻きを食べて福を呼び込んだほうがいいような気もしますけど、どっちが先といったルールはないです。
でも、晩御飯に恵方巻きを食べるなら、その前に豆まきを済ませてしまったほうがいいかもしれませんね。
食後にバタバタするのって、面倒くさくないですか?
まとめ
子供向けの恵方巻きのおかずとしては、けんちん汁といわしがオススメです。
いわしはそのままでは小骨が多くて子供には食べにくいですから、刺身用の物を使って調理するか、圧力鍋を使って骨も柔らかく料理するといいですね。
いわしのハンバーグ、いわしの唐揚げ、いわしのつみれなど、子供も喜んでくれそうなレシピも、クックパッドなどにたくさんありますよ。
恵方巻きと豆まき、どっちが先なのかについては、特に決まりはありません。