「お久しぶりです」と「ご無沙汰しています」。どちらもしばらく会っていなかった人に接する時に使う挨拶の言葉ですが、どのように違うのでしょうか。
友人や知人などの親しい人、義理の両親、お世話になった方、目上の人…相手によってどう使い分ける必要があるのか、よくわからないと悩んでしまいますよね。
同じ意味のようでいて、実は違いがある2つの言葉の意味をしっかり知って、場面に応じて正しく使い分けましょう。
お久しぶりですとご無沙汰しています の違いは何?
では、「お久しぶりです」と「ご無沙汰しています」の違いを見ていきましょう。
まず、「お久しぶりです」ですが、頭に「お」が付いていて丁寧な言葉ではありますが、こちらは友人や知人など、親しい間柄の相手に久々に会った時に使われる挨拶です。
友人だけではなく、同格の相手にも使っても大丈夫です。
一方、「ご無沙汰しています」のほうですが、「無沙汰」とは、沙汰(連絡)などが無かったという意味です。
挨拶に行ったり手紙を送ったりといった連絡をせずにいた事に対し、許しを請う挨拶です。
義理の両親やお世話になった方、上司や先生などの目上の方などには、こちらの言葉を使用します。
手紙に文章として特にかしこまって書くのでしたら、「ご無沙汰に打ち過ぎ申し訳ございません」となりますが、年上の親しく付き合っている親戚などが相手でしたら「ご無沙汰しています」でよいでしょう。
お久しぶりですを目上の人に使うのはNG!
以上の理由から、「お久しぶりです」は、上司や先生、義理の両親、お世話になった方などの目上の人に使うべき挨拶の言葉ではありません。
丁寧な言葉ですが、上下関係を気にせずに気軽に使える挨拶といえるでしょう。
しばらくぶりに会ったり連絡をしたりする友人や知人には、こちらの言葉を使いましょう。
ご無沙汰していますは目上の人に使うべき敬語
「ご無沙汰しています」は、長らく連絡をしていなかったことに対して許しを請う意味の言葉ですから、こちらのほうがよりへりくだった挨拶だといえます。
本来であれば、自分の方から手紙を出したり、電話をしたり、訪問したりしなければいけないのに、長期間それをしなかったことを詫びる挨拶なので、目上の人に使うべき敬語はこちらになります。
まとめ
「お久しぶりです」と「ご無沙汰しています」は意味が似ていて、使い分け方がわかりにくい言葉ですが、ちょっと堅苦しい感じのする「ご無沙汰しています」のほうが、目上の人に使うべき挨拶だと覚えておけば間違わないでしょう。
「お久しぶりです」はそれに比べると、フランクな感じがしますものね。
「お久しぶりです」は久しぶりに会う友人や知人に、「ご無沙汰しています」はしばらくぶりでご挨拶する目上の人にと、相手に応じて2つの言葉をしっかり使い分けましょう。