虫を飼うといったら、やはりカブトムシがダントツの一番人気なのではないでしょうか。
あのカッコイイフォルムは、少年のみならず、結構な数の大人の男性も魅了してやみません。
カブトムシに限らず、昆虫というと夏の終わりとともに寿命を終えてしまうものが多いですが、カブトムシはどのくらい生きるのでしょうか。
ここではカブトムシの寿命の記録と、オスとメスの寿命の違い、そして長生きさせるコツを紹介します。
意外とカブトムシって長生きなんですね。
カブトムシの寿命の最長記録ってどのくらい?
通常、夏がおわる頃から秋口には寿命を終えてしまうカブトムシですが、世話の仕方によってはもっと長生きできるのではないかと気になりますよね。
また、カブトムシを大事に育てているなら、夏が終わっても生きていて欲しいと思うものです。
まずカブトムシの寿命の長さですが、約1年です。当然これは、あの見慣れた成虫の姿になってからの寿命ではなく、卵の状態から数えた寿命の長さになります。
カブトムシのメスは8月の下旬頃に約50個の卵を産みます。
卵からかえったカブトムシは、最初の段階では『1令幼虫』と呼ばれ、その後、脱皮を繰り返していき、『3令幼虫』へと成長していきます。
それからは、蛹になり、羽化して成虫になり、おなじみのあの姿へとなっていっくわけです。
成虫になってから8月の下旬頃まで生きるので、卵の頃から数えると、カブトムシの寿命は約1年ということになりますが、気になるのは成虫になってからどのくらい生きるのかですよね。
カブトムシの最長寿命については、残念ながらギネスのような公式の記録ありません。ギネスにあるカブトムシの記録は、大きさについてだけです。
しかし、聞くところによると、12月下旬まで生きたカブトムシもいるそうです。
これだけでも凄いですが、中には2月まで生きたカブトムシもいるのだとか!
冬のクリスマスや節分の時期にカブトムシの世話してるって、想像するとすごく違和感ありますねw
あくまでこれらは自己申告であって、公式の記録ではありませんが、カブトムシも育て方によっては冬まで生きられるようです。
カブトムシの寿命をのばす育て方については、最後の第3章で紹介しますね。
カブトムシの寿命ってオスとメスで違うの?
カブトムシの寿命にはオスとメスで違いがあるのかですが、これは環境によって違ってくるようですね。
カブトムシ同士の争いがあるかどうか、オスとメスで産卵の準備をするかどうかによって差が出てきます。
産卵の準備や産卵をしない環境であればメスのほうが長生きすることが多く、逆に、産卵の準備をすることが多く、産卵で消耗してしまうと、メスの寿命は縮んでしまうようです。
オス同士だとケンカをしてしまう事が多いですが、ケンカによって傷ついたりして寿命を縮めてしまうことは言うまでもありません。
こうしたストレスがなく、長生きするのに理想的な環境だと、オスの場合は成虫になってから長くて2ヶ月、メスの場合は長くて3ヶ月、特に長生きするものだと5ヶ月も生きられます。
ということで、普通に産卵の準備や産卵をする環境だとメスのほうが早く死んでしまうことが多いので、オスのほうが長生きですけど、産卵の準備や産卵をしない環境であれば、メスのほうが長く生きることが多いようです。
カブトムシを長生きさせるには?
カブトムシを長生きさせて寿命を延ばすには、まずは先ほど挙げたようなマイナス要因を取り除いてやればいいわけです。
それ以外にもカブトムシを長生きさせるコツがありますので紹介しますね。
1匹だけにして飼う
オス同士だとケンカをしてしまい、怪我をしたり体力を消耗したりして、寿命を縮めてしまいます。
オスとメスをツガイで飼ってもケンカはあまりしませんが、産卵の準備後に産卵をするとメスはすぐに死んでしまいますので、寿命を伸ばしたいのであれば、一緒にはしないほうがよいでしょう。
温度管理に注意
秋冬の寒さにカブトムシが弱いことは明らかですから、9月以降には温度管理に気をつけましょう。
カブトムシが生きていくのに適した温度は、20度から28度くらいだそうです。
ですから、寒さに気をつけるのはもちろんですが、実は夏の暑さにも注意しないといけません。
夏には直射日光が当たらないところに飼育カゴを置くようにしましょう。日陰で風通しのいい場所がいいですね。
ちょっと大変かもしれませんが、室内でエアコンを使って温度管理しながら飼育するのが理想です。
餌にも気をつける
カブトムシの餌というとスイカをイメージしがちですが、スイカを与えるとカブトムシが下痢をしてしまうのでやめましょう。
理想的な餌は昆虫ゼリーです。
ただし、100円ショップで売っているような安物はおすすめできません。栄養面からちょっといいとはいえないものですから、高タンパクのプロ仕様の昆虫ゼリーを選ぶようにしましょう。
バナナを与えることは栄養面では問題ないものの、コバエやダニが発生しやすいので、これもあまりおすすめできません。
昆虫ゼリーが栄養面からも衛生面からも一番いいですね。餌やりも手軽に済みますし。
羽化を遅らせる
最後に紹介する方法は、カブトムシが蛹から羽化する事を遅らせることで寿命をのばすというものです。
成虫になるのが遅くなれば、その分寿命も伸びます。
6月に羽化したカブトムシと、8月に羽化したカブトムシでは、当然8月になってから成虫になったもののほうが長生きしますよね。
羽化を遅らせるなんてどうやるのかといいますと、これは幼虫の時の温度管理によって可能になります。
幼虫を冷蔵庫の中で飼育することで成長を遅らせることができます。冷蔵庫内の温度は8度に設定して下さい。
羽化させるときは、20度から28度の温度の環境においてやります。
遅い時期に羽化させた場合、寒さでカブトムシがすぐに死んでしまわないように温度管理には気をつけて下さい。
ただ、普段使っている冷蔵庫におかずと一緒に幼虫入れとくってアレですよねw
お母さんや奥さんには猛反対されそうですよねw
一人暮らしじゃなかったら、飼育専用の冷蔵庫を用意しないといけないかも(笑)
最後に補足ですが、適度な湿度も重要です。やり過ぎないように気をつけながら、飼育カゴの中に霧吹きしてやりましょう。
まとめ
以上、カブトムシの寿命の長さと、長生きさせる方法を紹介しました。
夏の終わりとともに寿命を終えてしまうと思っていたカブトムシも、大事に育てれば冬まで生きられるんですね。
温度管理などちょと大変ですが、カブトムシと一緒にクリスマスを迎えてみるのも面白いかもしれません。